2000年後半 釣行録

9月22日 大畠(山口県) 雨 凪 中潮
光栄丸
釣果(船) ワラサ
1本
マダイ
18匹
カワハギ
2匹
クロダイ
1匹
 
 春に大きなメバルが釣れた大畠へ『夢よもう一匹』とばかりに、秋の大鯛を狙って行って来ました。伊勢湾と同じく、ここも撒き餌、付け餌共にウタセエビを使うので、魚は美味しく、釣り味もあります。特に光栄丸さんは自分でエビを採りに行き、前日も35kg採ったとのことで、ふんだんにエビを撒ける強みがあり、期待充分です。

 釣り場は狭い水道になっているので、潮の流れは速く渦巻き、しかも本流の脇は潮流が逆行するので、より複雑な潮の変化があります。それだけに刻々変わる状況に面白い釣りができ、船頭の高度な読みとテクが要求されるようです。勿論、魚は豊富で、大鯛釣りのメッカとなっています。

 この日、はじめは流し釣りでポイントを流しました。ポイントに撒き餌をして、その上に船を流していきます。一流し目で直ぐにアタリがあり、掛からなかったものの、期待が膨らみます。そして2流し目で今度ははっきりした小鯛のアタリがあり、塩焼きサイズの2年生鯛が釣れました。2年生と言っても3学期位の大きさで、幸先の良いスタートです。

 周りが高い山に囲まれているので、ここは波の少ない日が多いそうで、この日も瀬戸内海らしい穏やかな海でした。周りの山や巨大な大畠橋の橋脚を眺め、近くの小学校の運動会練習のマイクの音など聞いて、のどかな釣りを楽しんでいました。

 が、突然船頭さんの道糸が船縁で鳴きました。どうも小鯛とは違うあしらいです。糸を手繰ったり出したりして、1Kは十分にある見事な鯛が上がってきました。流し釣りでは小型ばかりかと思っていたので、ビックリ。さっそく仕掛けを太めの長めに変えて、気合いを入れ直しましたが、この後、流し釣りでは2年生3〜4匹追加に止まりました。

 潮が緩んで来たので、今度はイカリを降ろしての掛かり釣りです。撒き餌を中〜上層に撒いてフカセ釣り、オモリは、無し〜10号を使い分けます。

 いったん潮が速くなって緩みだした頃、待望の凄いアタリ。手釣りでやっていたので、直接魚の動きと重量感が指先に伝わり、『気分、たまりませ〜ん。』 心に『やわらかく!』と言い聞かせて、慎重にやり取りし、タモに収まったのは綺麗な紅の1.5Kgの真鯛でした。大鯛とまでいかなくとも、これ以上大きいと味の方が悪くなり、自己満足サイズでした。続いてモゾモゾっと重くなって、3年黒鯛ゲット、更に下品な引きで3年真鯛ゲットと絶好調です。

 潮の流れが反対になってイカリをやり直した後、突然先ほどの引きより更に強い引きで、道糸がギューっと挟んだ指の間から出ていきます。無理に引っ張らず2,3手、手繰るとまたピュピュピュビュっと引っ張られます。『久々に大鯛に巡り会えた。ヤリイ〜。やっぱり場所やなあ。』と、一見余裕を持って楽しんでいると、糸が左右方向にも引っ張られます。

 どうも大鯛ではなさそうです。それにしてもこの引きは強い、再び『気分たまりませ〜ん。』 まさか、さっき見たスナメリ鯨じゃあ?などと思いながら上がってきたのは、65cm、3Kgのワラサでありました。このサイズのワラサを釣るのは初めてで、持ち帰って食べるには大鯛よりこちらの方が数倍歓迎されるので、再び自己大満足じゃね、『大鯛じゃなくて良かったじゃろ。』 山口県大好きじゃけん、です。

 底潮が動き出した終了間際には、フカセ釣り大好きの名人船頭さんが入れ掛かりで真鯛を釣っていました。さすがに上手でしたね。釣れるポイントを外しません。フカセ釣りはなかなか奥の深い釣りではまりそうです。 ところで、『大鯛じゃなくて良かったじゃろ。』は半分負け惜しみじゃけん。

 

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