今世紀最初の釣りである。そこで初めての釣りに挑戦、チャレンジ精神で臨んでみた。狙いはオニカサゴ、所謂オコゼ、正式にはイズカサゴです。『オコゼ=毒トゲ=旨いが高い』で知ってはいたが、今までまさか釣りに行くとは思いもよりませんでした。
今回はネット釣仲間のdragonさんのオフ会に誘っていただき、連れて行ってもらう事にしました。メンバーはdragonさん、紅海さん、釣魚食人さんの4人の仕立てです。
ですが、いつもと違う釣り。道具から仕掛けから、釣り方から、初心に戻っての釣りでした。こんな気分は5年前に急に鮎釣りの世界に足を踏み入れて以来の気分です。
取りあえず、釣りに行くことに決めた3週間前より情報収集を開始しました。オコゼに関する本を徹底的に調べ、ネットで検索し、新聞の切り抜きを集めたりしているうちに、気分は益々高揚していくのでした。
友人からもオコゼ釣りにハマっているという、知多市の『F.いとう』釣具店のご主人を紹介され、色々と指南を受けました。dragonさんからも釣り方や「紅海仕掛け」なるものを見せていただき、楽しいオコゼ研究が続きました。
道具もMISAKIの195cmオニカサゴ用ロッドを購入、リールもダイワの新製品シーボーグ300を妻に内緒でへそくり購入。「道具も仕掛けも完璧。これで釣れなかったら、、、、、だね。」と友人から言われてしまいました。後は釣るしかない。この準備がとってもワクワクして楽しいんですね。
仕掛けはムツ針の18〜20号3本を、120号のオモリを付けた天秤に吹き流にしてPEに直結し、光り物は使わずに、枝もユマックのビーズでつなぎ、取りあえずベーシックな仕掛けで臨んでみることにしました。
さて、釣行日、朝2時半に起床。こんな時間に寝たことはあっても起きたこと無い。でもバッチシお目覚め、気合いが入っているのが自分でも分かります。
dragonさん宅に3時に集まり刈谷を出発。釣魚食人さんの華麗なる運転テクニックで、未明の23号と裏道を突っ走り、5時半迫間浦に到着しました。
さすがにリアス式海岸の奥まった入り江、冬型の気圧配置なのに海は凪の状態です。だが海は静かでも、陸の方は夜明け前というのに、随分賑やかです。磯や筏に渡る人、それと何と言っても今流行の海上釣り堀に行く人がいっぱいでした。周りを山に囲まれ景色も良く、船酔いもなく大きな魚は沢山釣れるし(多分)、人気が有るのもうなずけます。
そんな、筏や釣り堀を横目に、我々が乗り込んだ愛光丸は静かな入り江から外海に出ました。予想通り、出港した入り江とは大違い、海上は大時化で白波は鋭く高く立っているし、風も強い。時々何かを訴える様な眼差しで船頭と目が合ってしまいます、、、。
とは言え、こんな状況を凌ぐ何か新鮮なチャレンジ精神が、私にはこの日ありました。舳先に行って竿受けを固定、電動リールをセットして仕掛けに餌を付けて、船頭の「どうぞー」の合図で120号のオモリを投入した。いつもと違う、慌てて焦っている自分が自分でも分かっているのですが。
デジタルメーターはどんどん深くなる数字を表示し、75m。アレッ意外と浅い。要するに波が高いので深場に行けないのだ。納得して、糸ふけをとり、仕掛け分オモリを上げてアタリを待ちました。
釣り初めてすぐに、トモの方でタモが出て、釣魚食人さんが「いつも出だしは良いからね。」と言いながら、オコゼを釣り上げました。「ほほー、これがオコゼか。」 釣ったオコゼを見るのは初めてであります。早く釣りた〜い。dragonさんも連続オコゼやカサゴを釣って、トモの二人は調子が良さそうです。
やがて、1時間程経過した頃、根掛かりした。思いっきり引っ張って外したら、、、オコゼが付いていた。これが私のオコゼとの最初の出会いでした。小型ながら、気分が楽になり再び竿先から、針先に気持ちを集中していると、コンコンと今度ははっきりアタリを確認でき、リールの『強』の巻き上げでアワセを入れてやりました。
オコゼは腹の空気袋が膨らまないから最後まで抵抗します。油断なりません。釣り上がってくる途中、何度も強い引きを見せ、紅海さんにタモ入れをしていただき『ゲット〜〜』の雄叫び! オコゼ釣りの面白さを初めて体感する事が出来ました。すぐに紅海さんも大きいオコゼやカサゴをゲット。今度は舳先の方が賑やかになってきました。
オコゼを5匹、更に名前の分からない美味しいらしい魚を釣って、欲張って、ツ抜けをもくろんだのですが、さすがにこの波の高い状況では、アタリも無くなり、12時過ぎに早上がりの帰港となりました。
初めて食べるオコゼ、トゲに毒があるので怖々の解体作業でしたが、ウワサ通りの抜群に美味しい味でしたね。薄造りに酢橘のぽん酢で舌鼓をうち、、、、、ついでに舌が滑って、内緒で買った電動リールの事を妻にしゃべってしまいました。ハハハ。
オフ会を企画して誘っていただいたdragonさん、色々と教えてくれた紅海さん、釣魚食人さん、ありがとう。新しい釣りの体験が出来ました。感謝です。
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