2001年前半 釣行録


6月14日 常滑沖 大雨 波多少 旧暦23日
鬼崎出港 伊藤丸
釣果
(船)

ギマ
240匹

 伊勢湾、三河湾、浜名湖にしか生息しないという、ギマを釣りに行ってきました。毎年、梅雨の時期になると群で回遊してくるようで、梅雨ギマと呼ばれています。写真のように腹に2本、背に1本トゲがあり、3本ギマとも呼ばれています。

 この日はオニカサゴ釣りの名人で新舞子の『フイッシングいとう』の伊藤氏と、その知人のK氏の3人での挑戦です。船は伊藤氏の自船にお世話になりました。

 以前は三河湾の梶島あたりに、よくギマを釣りに行ったのですが、なかなか群に当たらず、良い思い出がありません。しかし初夏の風物詩的なギマ釣りなので、毎年チェックは入れているのです。何しろキモの美味さはカワハギと同じ天下一品ですから。

 前日の天気予報では大雨、当日も予報ピッタシの一日中大雨。今年の梅雨は雨が降らないので、降って欲しいと思っていましたが、何もマッキーが釣りに行く日に限って、降らなくてもいいののに。雨男になってしまったようです。ところがこのギマ釣りは、伊藤氏いわく、雨の日の方がいいそうです。喜んでいいのか悪いのか、、、

 仕掛けは10号のオモリを付けたキス天秤から、3号ハリスの8号白狐バリを2本出し、キス竿を置き竿にしてサブの竿、メインは手釣りでやり、エサはバカ貝を使いました。

 7時半、鬼崎港から5分ほどの水深5mの所にアンカーを入れて釣り開始。釣り始めて5分もしないうちに、さっそくK氏にアタリ、合わせて上手くハリに乗せました。伊藤氏にもヒット、一人蚊帳の外かと心配したら、そんな心配全く無用、マッキーにもアタリ〜。さっそく群が来たようです。

 海が浅いので、勝負が速く、合わせてリールを巻くと、すぐに魚が見え、元気良く引いて水面で横走りします。そこを空かさず手繰り船内に取り込みます。細く締まった尾の付け根、エラ蓋のあたりに、鮎の追い星のような黄色い斑点、久々に見るギマの姿です。

 忙しい釣りになってきました。魚を外してエサを付けているうちに、もう置き竿にヒットです。3人のうち誰かが魚を掛けている状態です。一荷も度々です。途中から置き竿は止め、手返しの速い手釣りのみにしたほどです。

 「釣れるうちに釣っとかんと、そのうち釣れんくなる。」と言う伊藤氏の言葉が、1時間経っても、2時間経っても、3時間経っても続きます。「何時になったら釣れなくなるんだろうか?」と思いつつ、とうとう11時の下げ潮が速くなるまで釣れ続きました。

 1時間ほど中休みはありましたが、この暇な時間が一番今までのギマ釣りらしかったですね。弁当を食べ、場所を変えるとまたまた釣れましたが、雨の中での釣り疲れと、魚の後始末が心配で、1時半納竿しました。帰港してカンコから出してギマを絞めたら山盛りとなりました。釣り方もさるここながら、ポイントを熟知し、ギマ釣り経験の豊富な伊藤氏に脱帽&感謝です。

 さて、このギマの味ですが、カワハギと似ています。身はややカワハギより黒っぽいですが、ポン酢と紅葉おろしで食べると、初夏の味わいですね。肝は柔らかく、舌の上でとろけるようで、カワハギの肝と同じように美味いです。更に白子や卵もあり、美味しさいっぱいでした。

 ただ難点は料理、ヌルヌルザラザラの皮、そして鋭いトゲです。皮を剥ぐのがカワハギよりも、かなり面倒ですが、キモを一口含むとその苦労は忘れさせてくれます。美味しい物って何ーんか面倒な所があるんですよね。


<戻る>