2003年後半 釣行録

9月16日 大畠沖 晴れ 旧暦20日(中潮)
山口県 大畠港 光栄丸
釣果
(船)
マダイ
3匹

クロダイ
3匹

ウマズラ
4匹

その他
数匹



一日遅れだが、妻の両親の『敬老の日』を祝うため、縁起の良い祝鯛を釣りに出掛けた。皆の期待を一身に背負い、『まかせておきなさい!』と宣言して、早朝5時前、まだ薄暗い実家を出た。 

 今までハズレが無い光栄丸。高い確率で良型の鯛が釣れる実績がある。今回は掛かり釣りで、生きたウタセエビをふんだんに撒き餌に使った、完全フカセ釣りの初挑戦だ。ハリ数は6本。オモリ無しで仕掛けを漂わせながら、糸をどんどん送り込んで行く。親切に船長からアドバイスを受けた。船長はこの釣りが一番好きというだけあって、この釣り方で今まで数多くの大鯛を仕留めたようだ。シンプルな釣り方だけに奥も深そうだ。オーソドックスにアタリがダイレクトに伝わる手釣りで挑戦した。

 海は浅い。釣り始めてすぐ、撒き餌が効き始めたかどうかの頃、まだ釣りよりも釣り方に心が行っていて、心の準備が出来ていないうちの出来事だった。エサ取りのようなガサガサというアタリがあり、少し待った。

 すると突然、思いっきり強烈に凄い力で糸が引っ張られた。指が糸で切れピリッとした。痛さより冷たさを感じ、一瞬糸を離した時、糸巻き枠が出ていく糸でカタカタ跳ね上がった。糸を持ち替え、少しブレーキを掛けると、再び魚が走り、また糸巻き枠がカタカタと暴れた。

 魚の動きが止まり、引きから重みに代わって、道糸をしっかり持ち、背筋を伸ばして『さあこれからだ。』と思った瞬間、糸がフッと軽くなってしまった。

 『アッ! おんまいごっとん バレてしもうた。』唖然とするマッキー。
 『クッソ〜 くやしいいいい。』
 船長『暫く釣れなくなりますよ。』
 マッキー『分かってる、、、。』

 千載一遇のチャンスだったのに。船長も釣らせたかったんだろう。とっても残念そうだ。でも決してヘタクソと言わないところがいい(^^ゞ 

 またあのアタリがあったらどうしよう? 口角に針先を持って行くにはどうしたらよいか?頭を駆けめぐる。ちょっと自信喪失状態。出るのは溜息ばかりで、やっぱり1時間ほど釣れなくなってしまった。

 その後、気持ちを持ち直し5年生くらいのマダイ2枚と、2年と4年生のクロダイを釣って普通なら成績は悪く無い。これで良しとしなければならないところだが、最初にあまりにも強烈な大鯛のアタリとバラシを味わってしまったので、喜びより悔しさが残ってしまった。

 それにしても浅場のあの大鯛の引きは強烈だった。引きが釣った鯛とは全然違うね。未体験ゾーンだった。あの一瞬が今日の釣りの全てだった。味わうより学ぶところの多い釣りでした。無念。

 敬老の日

マッキー 『大鯛かかったけんど、逃がしてやったん。敬老の日じゃけんね。大鯛には長生きしてもらわんといけん。そんかわり食べ頃の奴を釣って来ちょりました。ハハハ。』
あ〜あ、切れた指が痛い。悔しさで寝付きが悪い。



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