銀杏(Vol.3)

 お寺や神社、街路樹にはイチョウの木がよくあります。普段からこの木のある所をチェックしておきます。イチョウの木は遠くから見ると枝先が尖ったような独得の枝振りなので、すぐに分かります。近くに行けば一目瞭然ですが、ついでに雄木か雌木かも見分けておきます。もちろん、雌木に実がなるのでそれを探しておきます。

 ご存知の通り、イチョウの実が銀杏で、とてもとてもクサイのですが、その中にある堅い種の中身は、とてもとても美味しいのです。新しいものはヒスイの様に黄緑色に透き通っていて、食べ出したら止められません。食べ過ぎてお腹をこわすこともあります。

 LLサイズの大きいのが美味しいのですが、銀杏割りペンチの幅を超えるので割るのに苦労します。金槌やコーラのビンの底で叩いて割れ目を入れてから塩を振りかけるか、濃い塩水に浸けてから、何故か茶封筒に入れて封をし、電子レンジでチンします。量にもよりますが、だいたい30秒が目安です。

 9月の下旬お宮さんに銀杏拾いに行きました。今年は実の付きの余り良くない裏年の様な気がしましたが、何とか年内ウイスキーの摘みにするくらいは採れました。採りに行く時の準備ですが、匂い対策を充分に。ゴム手袋、ビニール袋、密閉の出来る容器、ガムテープなど。熟した実ですから、実や汁が車の中にこぼれると悲惨な目に遭います。(経験者は語る) 

 現地で種の部分だけを採っていく人がいますがこれはマナー違反。後から来た人がガッカリします。匂いも一緒に蓋をして持ち帰りましょう。それと、お礼としてお寺や神社で採集した時は、お賽銭ぐらいは入れておきましょう。ミミはついでに、しっかり願い事もお祈りしたそうです。10円で。

 持ち帰った銀杏は種だけを採りだし、ゴシゴシと水洗いして、乾燥させれば出来上がり。乾けば粉をふいた様な黄白色の綺麗な銀杏となります。酒の摘みに合いますが、勿論茶碗蒸しや天ぷら、炊き込み御飯など重宝します。
左が雌木になるギンナン